
トラックのパーキングブレーキとは?
大型トラックには、中期安全ブレーキ規制に対応したホイールパーキングブレーキが採用されています。
センターブレーキ式に代わる存在として採用されたパーキングブレーキは、前輪を制動するために乗用ブレーキを作動する仕組みです。
バルブの操作によってブレーキチャンバのエアが排出されると、解放されたスプリングの力によって強力な制動力を発揮できるシステムとなっています。
このような仕組みにより、トラック業者の間ではスプリングブレーキ式と呼ばれることもあるようです。
ホイールパーキングブレーキのメリットとは?
中期安全ブレーキ規制に基づいて作られたホイールパーキングブレーキは、積載トレーラーを連結していても12%もの急勾配で制動できる機能を持っています。
またトラックと比べてかなり軽い単車の場合は、18%もの急勾配でも停車が可能となっていますので、パーキングブレーキは坂道の多い地域でも安全止められるシステムであると言えるでしょう。
トラックが停車した時に「プシュプシュ」と大きな音が出るのは、パーキングブレーキが作動している証です。
パーキングブレーキにもデメリットはある?
ホイールパーク式のパーキングブレーキで唯一のメリットは、空気漏れによるトラブルが生じることです。
車体トラブルによる空気漏れが生じると、パーキングブレーキの解除ができなくなることもあると言われています。
この場合は、ブレーキチャンバー横にある応急処置用のボルトを使うことで少しの自走が可能となりますので、トラックドライバー達の教育の際にきちんと全員で確認しておく必要があると言えるでしょう。
応急処置用ボルトの使用では長距離走行はできませんので、お客様の荷物を安全に運ぶためにもトラックの寿命を意識した買い替えやメンテナンスも欠かせない要素となります。