
最近トラックの使用年数が長い!?各企業が資金準備に苦戦する理由とは?
運送業者にとって欠かすことのできないトラックですが、近年その使用年数が伸びていることが問題視されるようになりました。
2010年の調査では、小型車で11.92年、14.87年とされており、今後は更に使用年数の長期化が予想できそうです。
今回は、トラック業界の悪循環について詳しく解説していきますので、ぜひチェックしてみてください。
経費全般がアップしている
トラックなどの車両や燃料費、高速道路料金などが高騰しているため、トラック買い替えの資金準備ができない状況となっています。
特に高速道路料金は深夜割引などが廃止されているため、どの時間に利用してもお金がかかるという意味でも、トラック会社の悩みの種になっているのです。
お客様の大事な荷物を運ぶには安全な走行や設備投資が必要となりますが、どの企業でも「トラックを買い替える貯金ができない」という状況に陥っていると言えるでしょう。
運賃が上がらない
インターネット通販などの普及により、安くて速いサービスを提供する運送会社が増えたため、お客様に対して運賃の値上げをお願いできない状況となっています。
また今後はサービス向上の一環として更なる値下げが想定される業界となりますので、多くのトラックを保有している大企業は、サービスと利益の間に流れる葛藤に悩む時代が到来しているようです。
人材不足である
日本経済の問題とも位置づけられているトラックドライバー不足は、各企業の収益に大きな影響を与えているとされています。
特に若者離れが急増している実態があるため、「せっかくトレーニングをしても、すぐに辞められてしまう」という形で、後継者の育成が全くできない問題があるのです。
新入社員を雇用すれば必ずついてくるトレーニング費用ばかりがかさみ、膨れ上がる人件費によって車両の買い替え費用が捻出できないという状況の会社が急増しているとされています。
壊れやすいのに高い車両
新しいトラックは全体的に耐久性が弱くなっており、特に黒煙除去フィルターやコンピュータなどが特に壊れやすい実情があります。
各企業では、何度も修理をすることで買い替えの資金準備ができなくなるため、結果的に長く乗り続けるという悪循環が生じています。
まとめ
ネガティブな時代が到来しているトラック業界ですが、2014年から始まったトラガール推進プロジェクトによって少し良い風が吹きそうです。
トラックの使用年数は短ければ短いほど良いという実情がありますので、ドライバーや商品の安全性を確保するためにも、早めの買い替えができる仕組みの再構築が願われます。